前回に引き続きMac OS Xのプロジェクト管理ツールで、ここからはSubversionです…と書きたいところですが、ここに問題がありました。XcodeのマニュアルによるとDarwinPortsというFreeBSDのパッケージ管理ソフトをインストールしろと書いています。その上でSubversionのソースファイルを取り込み、コンパイルして使うそうです。
Subversionソフトウェアをインストールする
DarwinPortsをもとにSubversionをコンパイルしましたが、少々問題があることが分かりました。その問題はこの後で書きますが、DarwinPortsを通さずにSubversionを直接コンパイルしても利用できました。以下はその顛末です。
■ DarwinPorts
まず最初に、Xcodeのマニュアルに書かれているDarwinPortsのURLが間違っています。これはOpen Darwinというプロジェクトがなくなったことの影響ですが、以下のURLにあります。
DarwinPortsの申込
DarwinPortsには日本語の解説もありますが、文字化けするかもしれません。解説文の漢字エンコーディングはutf-8です。また、解説はMac OS X 10.2.と10.3に関する記述です。
DarwinPorts解説
インストールはPowerPCの場合にメータが80%ぐらいになった所でグッと遅くなりますがエラーにならずに終了しました。インストールするとルートに/opt/というディレクトリができます。readmeに従って、動作検証をかねて以下の命令を実行します。
$ sudo /opt/local/bin/port selfupdate
DarwinPorts base version 1.442 installed
Downloaded MacPorts base version 1.442
The MacPorts installation is not outdated and so was not updated
selfupdate done!
次に、Xcodeのマニュアルのマニュアルに沿ってshellの環境変数を変更し、以下の命令でSubversionのイントールをします。ただし、インストールには1時間ほどかかります。
$ sudo port install subversion
これで、ようやくSubversionが使えるようになります。Xcodeのマニュアルに沿って、ユーザグループを作成し、ユーザを登録します。しかし、Mac OS XであればNetInfo Manager.appを使うのが妥当というものでしょう(笑)
NetInfo Manager.appを使う方法は以下の通りです。
1.NetInfo Manager.appを起動します。
/Applications/Utilities/NetInfo\ Manager.app/
2.左下の鍵を解除します。
3./groupsを選択します。
4.「ディレクトリ > 新規のディレクトリ」を選択するか、
ツールバーの「新規」ボタンをクリックします。
5.「プロパティ」欄の「name」の値として「svnusers」を入れます。
6.「ディレクトリ > 新規のプロパティ」を選択するか、
「プロパティ」欄を選択した状態で、ツールバーの
「新規」ボタンをクリックします。
7.「プロパティ」欄のプロパティとして「gid」、その値
として「700」を入れます。
8.「ディレクトリ > 新規のプロパティ」を選択するか、
「プロパティ」欄を選択した状態で、ツールバーの
「新規」ボタンをクリックします。
9.「プロパティ」欄のプロパティとして「users」、
その値としてユーザ名を入れます。
ユーザ名はシステム環境設定のアカウント内に表示されて
いるユーザ名です。
10.ユーザを追加するときには、「プロパティ」欄の
「users」を選択した状態で、「ディレクトリ > 新規の値」
または「ディレクトリ > 値の挿入」を選択します。
次の「ルートディレクトリを作成して初期化する」はFinderによるGUI操作よりコマンドラインの方が便利でしょう。ただし、ディレクトリはFinderからドラッグアンドドロップしたほうが便利です。
■ Subversion
日本語のマニュアルが以下にあります。
Subversionによるバージョン管理
私のように初めての人は、第1章と第2章に目を読めばとりあえず使えるようになります。しかし、Mac OS Xが日本語環境だとsvnの出力が日本語になっておりTerminalを初期値のまま利用すると文字化けして読めません。この対策はshell環境変数の変更です。bashの場合には以下のようにします。
DarwinPortsで作成した「.bash_profile」ファイルをテキストエディタで読み出し、以下の内容を追加します。
出力を日本語にする場合;
export LANG=ja_JP.UTF-8
出力を英語にする場合;
export LANG=en_US.UTF-8
以上の作業を行った後に、Xcodeのマニュアルのバージョン管理をもう一度目を通せば、全体像がつかめるようになると思います。
バージョン管理
注意するべき点として、「SCMを有効にする」をオンにしたときに「編集...」ボタンで「サブバージョンツールパス」を「/usr/local/bin/svn」から先の作業で生成した「/opt/local/bin/svn」に変更してください。
・・・という事で、動きはするのですが、ルートに/opt/が見えているのが気に入りません。全てがこの下にまとまっているのは良いのですが、ユーザごとにパスを通すのも面倒な話しです。Mac OS XはUnixと言われているのですから、Subversionをそのまま利用できないかとも思います。そこで、さらに調べてみたのですが、それは項をあたらめて・・・。
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