2007年5月27日日曜日

コンピュータ故障 その3

プノンペンでコンピュータを使うための注意としてホコリと、虫とヤモリを書きましたが、最後の電源です。

プノンペンでは電源が不安定です。また頻繁に停電します。さらに、雷が落ちます。この事が原因で電源だけでなく、ハードディスクやメインボードが故障します。

カンボジアでコンピュータを使うには電源安定化装置や無停電電源、場合によっては発電機を準備してください。

電源安定化装置は電源のノイズを小さくしてくれます。多くは220Vから100Vなどの電圧変換器として売られています。また、雷による急激な電圧と電流の変化(雷サージ)に対応しているるものもあります。モニボン通りの北側にある電気屋に行って、ボルテージ・スタビライザと言えば買えると思います。

無停電電源はコンピュータ屋でUPSと言えば買うことができます。これは、停電したときに数分間だけ電気を供給できる装置で、その間にコンピュータを終了させます。プノンペン入手できるUPSは内部に車などでも使われている鉛電池が入っています。車と同じ鉛電池ですので、車と同様に2年から3年ほどで充電しても短い時間しか利用できなくなります。使えてるように見ても必ず2年から3年ほどで交換してください。

ディスクトップPCは電源安定化装置と無停電電源の二つを準備すれば十分です。ノートPCの場合にはノートPC自体に電池を持っていますので、電源安定化装置だけでも良いと思います。絶対にコンピュータを止めたくない場合には、発電機が必要です。UPSにたくさんつなげば長い時間コンピュータを使うことができますが、UPSの電池で部屋が占領されてしまうでしょう(笑)プノンペンでは軽油を使うディーゼル発電機をよくみます。多くが日本製で工事現場用発電機の中古品ですので、電源は不安定でノイズが乗っている場合があります。電源安定化装置と無停電電源の二つが必要です。

さて、2004年頃はそれほど停電しませんでした。しかし、さまざまな事情により2005年の末頃から頻繁に停電するようになりました。現在も首都プノンペンは二日か三日に一回ほどの頻度で1時間から3時間ほど停電しています。

さらに、プノンペンの地形のためか猛烈な雷雨が発生し、雷が落ちます。JICAから派遣されている気象の専門家によると猛烈な雷雨は、飛行機事故で有名になったダウンバーストだそうです。雷が家に落ちるとさまざまなところを通って地中に抜けます。このさまざまの中には電源線も含まれます。

カンボジアはフランス式の220Vですが、大きく上下に変動します。また、ノイズも多く含まれています。日本の電源は良質ですが、その良質な電源を前提に設計されている電気機器は十分な注意が必要です。

例えば、雷による急激な電圧と電流の変化(雷サージ)に対応するためにサイリスタという電子部品が使われていますが、国内向けにはコストダウンのために入れていないメーカがあります。また、コンピュータにはスイッチング電源という小さく急激な電力変化(ノイズ)に強い電源を使用しています。逆に、この電源は大きな電力変化には弱いとも言えます。

急激に変化した場合に、電源回路は対応しきれないためコンピュータ内の電源が不安定になったり、ノイズが出たりします。

電源が不安定だと、さまざまな障害が出ます。例えば、一般的なハードディスクは毎秒7200回転しています。この回転数が不安定になるとヘッドと呼ばれる読み書きする装置がディスクと衝突し火花が散ります。ハードディスク内部では、きれいな火花がパッと輪になって現れます。

また、メインボードでは回路を設計するときに予測した以外の電気が流れて誤動作します。最悪の場合には故障します。

コンピュータ故障 その2

前項に続き、プノンペンでコンピュータを使うための注意その2です。

プノンペンでは虫やヤモリ(クメール語でチンチョと言います)がコンピュータ中に入ります。虫の死骸はたくさん見ました。虫は電気回路をショートさせて故障の原因になります。また、虫の死骸はショートしないまでも漏電に近い状況で動作が不安定になることがあります。

ヤモリは思いもよらぬところから侵入します。ある人のPowerMac G4は、使用中に突然電源が切れたそうです。その後は動作不安定が何ヶ月も続いたため私のところに持ち込まれました。私が内部の状況を調べている最中に異臭と共に煙が出ました(笑)

臭いは電源回路から来ています。電源回路は金属の箱の中に入っていて、日本であれば箱ごと交換します。しかし、PowerMac G4では部品がないのでそうはいかず、箱を開けることにしました。その中に入っていたのが胴体が焦げたヤモリです。



おそらくは電源回路に冷却ファンから侵入し、電気ショックで死亡したものと思います。その後、乾燥して電気が通りやすくなり、ときどき動作不良を起こし、さらに私のところに来る間に移動してショートしたのでしょう。

このような虫などを防ぐために冷却ファンなどの穴を網金でふさぐこともできますが、小さな虫は簡単に入ってきます。これもホコリと電源同様に避けようがありません。

次は残る電源の話しです。

コンピュータ故障 その1

JICAの派遣先ではコンピュータの修理も授業に取り入れました。

カンボジアなど発展途上国で専門的にコンピュータを使うには、簡単な修理の知識は必須です。そこで、授業で教えるためにJICAを始めさまざまな組織や、会社、学校、そして個人から修理品を預かりました。その2年間の修理でプノンペンでの故障傾向が分かりました。

プノンペンでコンピュータを使うには以下の三つに注意してください。

 1.ホコリ
 2.虫やヤモリ
 3.電源

プノンペンはメコン川が運んだ砂の上にあります。この砂は粒子が細かいため宙に舞いやすく、どこにでも舞い込んできます。当然、コンピュータの中にも入ります。ディスクトップPCはもちろん、比較的密閉度の高いノートPCでも入ります。

室内に置いたディスクトップPCは1年で内部が黄色くなります。CDドライブや冷却ファンなどのメカの隙間にも入り込み、動かなくしてしまいます。CDやDVDドライブは2年ほどで使えなくなります。

冷却ファンが止まると内部が高温になります。また、プロセッサなどについている金属でできた放熱フィンにも付着して、放熱できなくなりプロセッサが高温になります。プロセッサなどのICチップが高温になると、ICチップが誤動作し始めます。誤動作している状態で使い続けると、さらに高温になってICチップが壊れます。最短の場合、3年ほどで故障しますが、メインボードやプロセッサの交換は高額です。また、交換する部品がないために修理できない場合もあります。特にノートPCの交換部品の入手は難しいです。

2の虫やトカゲ、3の電源は項目を改めて書きましょう。

2007年5月21日月曜日

最近のMac

AMDがノートPC用プラットフォームを開発しているという記事を読んで、最近のMacのUSBやFireWireを接続しているバスが気になり、久しぶりにAppleのDeveloper Noteを見ました。

まず驚いたのがDeveloper Noteはhtml版だけになっていました。2年間…いや3年間のブランクは大きいです(笑)さらに、その内容はとてもわずかです。例えば、15" MacBook Proだと、以下の内容だけです。

2006/10版
15-inch MacBook Pro Developer Note

FireWireは別ファイルになっています。

FireWire Developer Note

以上の中で、機種ごとに解説しています。例えば、15" MacBook Proだと以下の場所です。

FireWire Developer Note

FireWireのバスは32 bit/33 MHzのPCIバス(転送速度:約1 G bps)に接続されています。FireWire 800だと専用にPCIバスを設けないと間に合いません。説明ではFireWireの論理レイヤ・チップと拡張バスを接続する規格Open HCIが32 bit/33 MHzを前提にしているような記述になっています。そのくせIntelなのでUSB 2.0は別扱いです。(まあ、特別扱いのUSB 2.0が継子扱いのFireWire 400よりも遅いというのも、なにですが…)

価格を安くするためとは言えつまらなくなりました。以前のAppleはMC68KやPowerPCプロセッサと周辺チップをつなぐシステムチップ(Intel系でいうChipset)は独自開発でした。MC68KからPowerPCプロセッサに変更できたのはシステムチップを内製していたおかげです。それが、Intelプロセッサの採用に伴い、システムチップもIntelの既製品に入れ替わりました。MacintoshがMacintoshであり得たAppleの優位技術の一つが消えました。今は亡きCompaqが似たような技術的歴史をたどっていますが、Appleの「見た目のかっこよさ」という優位技術は健在です。

もちろん、Appleが自讃している「使いやすさ」には異論もあると思いますが…(苦笑)

2007年5月17日木曜日

カメラ

カンボジアに持って行くカメラには注意することがあります。それはレンズとフラッシュが近すぎないことです。この二つが近いとフラッシュ撮影したときに光の輪がいくつも現れます。



この光の輪の原因はホコリです。ホコリっぽいところで撮影すると、フラッシュの光がホコリに反射して光の輪として撮影されます。プノンペンはメコン川の砂の上にあり、細かな砂がたくさん空気中に舞っています。この例のように、踊っている人々を撮影すると光の輪の中で踊っている写真が撮れます(笑)

私が持って行ったのはSonyのコンパクトデジタルカメラSony Cyber-shot DSC-T1ですが、レンズがF3.5-4.4と暗く頻繁にフラッシュが光ります。薄曇りの室外も、晴天の明るい室内でも光ります。フラッシュを止めるとシャッター速度が遅くなり手ぶれが起きやすくなりますが、三脚のねじ穴がないので三脚で固定することもできません。手ぶれ防止機能もありません。

おわかりの通り光の輪が現れるのはカンボジアに限った話しではなく、布団を引いた後などホコリっぽい部屋でも起きます。フラッシュを止めて撮影するには、最近の手ぶれ防止機能付きやISO感度の大きなカメラで、レンズの明るい(F値の小さい)ものが有利です。また、三脚を取り付けて撮影するのも一案です。

2007年5月16日水曜日

Peet'sのコーヒ

Starbucksは米国と日本のあちらこちらにあるが、Starbucksに行くといつも思い出すのがPeet'sである。

その理由は偶然のなせる技であり、大した意味はない。その偶然とは知人家族とSan Jose近くのショッピングモールに行ったときに休憩に行ったところがPeet'sであって、たまたま店に入ったときに入れたばかりのコーヒの良い香りがした・・・それだけである。

私にとって「コーヒは味覚ではなく香りである」と、この時に認識した。それもコーヒを入れたときの香りである。エスプレッソを入れたときの強い香りである。味ではないので、私はコーヒに砂糖やミルクを入れる。糖分で脳に栄養を与え、苦みで脳に刺激を与える・・・と勝手に悦に入っている。

昔、San Jose Mercury News紙のWeb版にPeet'sに関する記事が掲載された。記事によると、ある人がBarclayにあるPeet'sのコーヒが気に入り、Seattleに戻って始めたのがStarbucksだと書いてあった。その後、彼はStarbucksの権利を売ってPeet'sの社長になり、Starbucksはフランチャイズ化に成功したそうだ。ただし、英語の苦手な私がたまたま偶然に目にした記事なので、真偽の程は自身がない(笑)

今は米国に行ってもSan Franciscoばかりで、しかもあれだけたくさんあるPeet'sのお店が私が行くところの周辺にはない。レンタカーを借りることもなくなったので、それこそ行く機会がない。

2007年5月15日火曜日

マウスドライバのソースコード

USBの資料で「古いDarwinのUSB Familyには単独のkextドライバとしてビルドできるマウスのソースコードが含まれていました」と書きましたが、どのくらい古いかを調べてみました。実際にビルドしたわけではないので動作保証はできませんが、Mac OS X 10.3.9のDarwin 7.9として公開されているIOUSBFamily-217.4.4の以下のディレクトリにありました。

IOUSBFamily-217.4.4/AppleUSBMouse/Classes/AppleUSBMouse.cpp

このソースコードはこの後のMac OS X 10.4でIOUSBFamilyから消えています。このソースコードを元にkextドライバを生成する方法は以下のURLに書いています。ただし、この資料はMac OS X 10.2.xまたは10.3.xを前提にしていますので、10.4.xあるいは10.5.xでどのようになるかは調べていません。

http://homepage.mac.com/inada/X_Driver/pdf.html

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Google Map

昨年2006年の半ば頃からGoogle Mapがカンボジアの航空写真を更新しました。プノンペンの航空写真は一軒一軒を見分けることができるほど詳細な写真になりました。

そこで、プノンペンの街を案内します。まずは、カンボジアはここです。

カンボジア

中央の水色の部分がトンレサップ湖と言って、この北岸にアンコールワットがあるシェムリアップという街があります。このカンボジアを航空写真でみるとこんな感じになります。

カンボジア航空写真

有名なアンコールワット遺跡群はここです。

アンコールワット遺跡群

中央の大きな正方形がアンコールトムで、その南の小さい方の正方形がアンコールワットです。西側にある長方形は灌漑用の人工池です。

ここでアンコールワット遺跡を一つ一つ回り始めるときりがなくなるので、ドンと南に下ってここがプノンペンです。

プノンペン

右を流れているのがメコン川とその支流です。上に黒く見えている大きな三角はコック湖(バンコック)といいます。さらに、その北西にある半円と放射型に延びている線は新規に開拓している地域です。

コック湖(バンコック)


中央から少し西にある四角の中にある楕円形はオリンピック・スタジアムと呼ばれている競技場です。

オリンピック・スタジアム

北に掛かっている橋は日本の寄付で建設されましたが、そのことを知っているカンボジア人は少なく、この橋を日本橋と呼んでいるのは日本人だけでそれも少数派で、通称はチョルイチャンバー橋と言います。この橋を通る道はアンコールワットの街であるシェムリアップに通じています。

チョルイチャンバー橋

ちなみに、この橋とは別にプノンペンから北東にあるコンポンチャムという街には「きずな橋」という大きな橋も日本政府は建設しています。

さて、チョルイチャンバー橋の南に小さな小山があります。

ワット・プノム

ここがプノンペンの地名の由来となったペンおばさんが奉納したお寺ワット・プノムがあります。プノム(プノン)とは小山の意味でペンは人名です。ワット・プノムのワットはお寺という意味なので直訳すると「山寺」となります。ここではゾウに乗って一周することができます。ただし、ここには夫婦といえども男女のペアで行ってはいけません。ここの神様が女性で嫉妬して別れさせるそうです(笑)

ワット・プノムから南南東に2km程行ったメコン川沿いに王宮があり見学できます。プノンペンにいる高校生は授業で見学します。

王宮

また、王宮の北西には国立博物館もあります。ここには日本に輸出した陶器が展示されています。日本の収集家が寄贈したそうです。

国立博物館

王宮から西の川沿いは夕刻ともなると地元の人だけでなく外国人も含めてたくさんの人が夕涼みに来ます。また、11月には水祭りのボートレースもここで開催されます。この川沿いを南に下ったところに遊園地があって毎晩とてもにぎわっています。

遊園地

ここには、むき出しになった車やトラクターのエンジンで観覧車やメリーゴーラウンドなどを回しています。なにせ、作りが荒いので日本人にはかなりスリルがあります。さて、王宮から北北西の方向にこのような建物があります。

プサー・タマイ

ここはセントラル・マーケット(プサー・タマイ)というドーム型の市場で、テレビなどで見るシルクロードの市場を思わせます。ちなみに、プサー・タマイの南にある白い四角の角に青いドームがある建物はソリア・マーケットと言ってプノンペンのファッション・リーダ達が集まるビルです。このビルのさらに西を走る大通りがモニボン通りと言いプノンペンの商業をささえるバックボーンです。この道を南に下るとこんな所に出ます。

アパート兼ホテル

モニボン通りの東にみえるチョット複雑な屋根の建物がCity Villaというアパート兼ホテルで、私が2年間お世話になったところです。ちなみに私が赴任中の真っ昼間にこの東の道で銃による殺人がありました。また、西にはクメール・ルージュ時代に収容所として利用され、現在は記念館となっている建物ツールスレイがあります。

ツールスレイ

さて、モニボン通りをさらに南に下るとJICAのカンボジア事務所があります。少々分かりにくいのですが、中央のうす茶色の屋根がJICAカンボジア事務所でその隣に青い屋根が三つ見えます。

JICAカンボジア事務所

さらに南に下るとこのような建物があります。

高級ディスコ

この建物は私が赴任した2004年以降に建築が始まったもので、この写真がとても新しいものだと言うことが分かります。ちなみにこの建物は観光客と金持ち向けの高級ディスコです。

さらに、さらに南に下り、大学と高校を超えると、私が派遣されて2年間お手伝いした日本カンボジア友好技術訓練学校があります。

日本カンボジア友好技術訓練学校

道沿いの赤茶色の屋根が紙の倉庫と製本工場、その東の薄い茶色の南北に長い屋根が印刷工場とDTPルームです。南の薄い茶色の建物がコンピュータ教室と事務所、そして縫製部がある建物で、私の事務所はこの建物の2階にありました。

この訓練学校は通称サラ ボン トラバエッと呼ばれていて、小さいですが縫製部のお店もあります。こんな服が欲しいと写真を持って行くと一週間から二週間ほどで作ってくれます。布製の小物入れも作っています。私はシルクのシャツを縫ってもらいました。木製の子供のおもちゃなども置いていますので、プノンペンにお越しの際には是非お立ち寄りください。

また、プノンペンで印刷を考えられている方にもお勧めします。なかなか良い印刷をしますが、お勧めなのが製本です。背表紙のちゃんとついた本を全て手作りで注文できます。日本人の印刷専門家が見て、日本でここまでできるところは少なくなったと言っていました。

・・・と言うことで苦連学校の宣伝で終わったカンボジアツアーでした(笑)

2007年5月13日日曜日

プノンペンの小鳥

プノンペンの我が家は少し緑があるので、昼間でも小鳥の声を聞けます。




この時は、たまたま手元にあったPDAに録音機能があったので録音しました。編集していないので音が小さいし、スイッチのON/OFFの時の音も入っています。ファイルの日付をみると2007年4月7日の12時4分になっています。朝にも小鳥の声を聞くことができますし、夜には犬の遠吠えを聞くことができます。犬の遠吠えを聞くのは子供の時以来です。

2007年5月9日水曜日

ecto

このWeblogを書くのにectoというアプリケーションを試しています。

ecto

ectoは自分のPCで編集した内容をWeblogサーバに送信するアプリケーションで、Weblogへのログインも不要ですし、Webブラウザの編集機能に依存しません。書いた内容が自分の手元に残りますので万が一のトラブル対策になります。

ectoはKung-Logという名前で無料配布されていたときに、自宅に立ち上げたMobableTypeに書き込むために使っていました。見ての通りBloggerにも対応しているのですが、どういう訳かBloggerの「ラベル」を設定する機能が見つかりません。いまはectoでアップしたあとでログインしてラベルを付けています(笑)

乗り継ぎ空港

現在、日本からカンボジアへの直行便はなく、どこかの空港で乗り換えすることになります。

たとえば、クアラルンプール空港の乗り換えると、20時間ほど潰すことになります。今までは成田空港で荷物をプノンペンまで預けて、クアラルンプールの空港内にあるホテルに宿泊する事ができました。しかし、4月下旬から成田空港でのチェックイン時にマレーシア航空からプノンペンまでの荷物預かりを拒否されるようになり、クアラルンプールまでしか預かってくれません。

マレーシア航空とクアラルンプール空港の方針が変更されたらしく、クアラルンプール空港では・・・預けた荷物を受け取り、一度マレーシアに入国し、再度チェックインして荷物を預け、マレーシアから出国して、空港内のホテルに宿泊する・・・という面倒なことをしなくてはなりません。空港で荷物を長時間預かる時に、旅行者自身が荷物を確認するというような意味のことを成田空港のチェックイン・カウンターでは言っていますが、クアラルンプール空港には荷物を広げて内容を確認できるような場所はありません。

どういう経緯か分かりませんが、マレーシア空港とクアラルンプール航空は預かった荷物を責任を持って管理できなくなった・・・と言うことのようです。

クアラルンプール空港はWorld' Best Airportに選ばれたこともある空港だったそうですが残念です。

クアラルンプール空港

ちなみに、クアラルンプール空港内にあるホテルの代金は以下のようになっています。

-----以下Air Side Transit Hotelのパンフレットより-----
Air Side Transit Hotel
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Standard Room (12 units)RM 140.00
Superior Room (49 units)RM 160.00
Deluxe Room (18 units)RM 200.00
Suite (1 units)RM 230.00
Extra BedRM 30.00

Rate for stay of more than 6 hours RM 20.00 per hour
(Maximum 3 hours)

For stay between 10 -12 hours Double the normal rate.

Tel:603-8787-4848
Fax:603-8787-4747
-----以上Air Side Transit Hotelのパンフレットより-----
カンボジアまでの航空代金は2006年まではマレーシア航空が一番安かったのですが、2007年からはシンガポール航空も安くなっています。カンボジアへの乗り継ぎにはシンガポールのチャンギ空港も考えに入れた方が良さそうです。チャンギ空港もクアラルンプール空港と同様に巨大な空港です。

チャンギ空港

自分の年齢も考えずにチャンギ空港内の椅子で一晩明かしたことがあります。2004年の事ですが、その時にはクアラルンプールのようなヘッドレストと足置きがついた椅子も長椅子もありませんでした。


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USBの資料

Mac OS X用にUSBのkextドライバを書く場合に問題となるのがその資料やサンプルコードの少なさです。以下のURLに面白い記述があります。

Hardware Developer Documentation: (USB Devices)

上記のURLに以下のように書かれています。

There is no Inside Macintosh documentation for USB devices.
(USB装置用Inside Macintosh資料はない)

上記のように言い切った上でMac OS USB DDKと以下のpdfファイルを参照するように書かれています。

Mac OS USB DDK API Reference

ところが、この資料は1999年に書かれたもので、ハードウェア的にはUSB 1.1を基準にしていますし、ソフトウェア的にもその後さまざまなAPIなどが追加され統合されています。たとえば、古いDarwinのUSB Familyには単独のkextドライバとしてビルドできるマウスのソースコードが含まれていましたが、新しいDarwinには含まれなくなりました。ちなみに、マウスを扱うコードはポインティング・デバイスとしてHID系のドライバは統合され、さらに以下のディレクトリからも分かるようにUSB Familyのプラグインの一つになっています。

/System/Library/Extensions/IOUSBFamily.kext/Contents/PlugIns/IOUSBHIDDriver.kext/

さらにMac OS X USB DDKはもちろん、Mac OS X USB SDKもなくなり、Mac OS X USB Debug Kitsが残っているだけです。

Hardware & Drivers - Mac OS X USB Debug Kits Downloads

おそらく、Appleとしてはkextドライバをサードパーティが書く事によりカーネルが不安定になる可能性のリスクよりも、アプリケーションがAppleの汎用ドライバを経由してUSB装置とやり取りする事を推薦しているのではないかと思います。多くの場合はこの方法でも良いのですが、セキュリティ関連製品などUSB装置によってはカーネル内のkextドライバの方がスマートな場合もあります。

もちろん、前述のDarwinの旧版からマウスのソースコードを引き出して使うことも可能でしょうが、現在のMac OS Xに合わせるにはかなりの修正が必要です。また、USB Audioなどのように特定のサービスから掘り下げていくのも一案でしょう。

Audio Device Driver Programming Guide

いずれにしても、学習には時間がかかります。

2007年5月8日火曜日

キーボードのキー割り振り

AppleのUSB Mailing Listにキーボードのキー割り振りに関する質疑応答がありました。Appleからの返事はまだですが、USBの規格が紹介されていました。USB IFのサイトはアップデートするたびに昔の資料を探すのに苦労しますが(笑)今日の時点では以下のURLにHID Usage Tables 1.12というPDFファイル(ファイル名:Hut1_12.pdf)が公開されています。

HIDに関するページのトップ
http://www.usb.org/developers/hidpage/

キーボードやゲームパッドなどのキー割り振りに関する資料
HID Usage Tables Version 1.12

私はキーボードとしてはやったことがないですが、Aaron Promanと言う人がMac OS XはVolume Up/Down/Muteには応答するが、他は無視すると書いています。また、Logitech Control CenterのドライバとLogitech Internet Navigator Keyboardの組み合わせでカーネルパニックを起こすとして以下のURLを紹介しています。

http://www.staarcom.com/software/HIDden/index.html

2007年5月5日土曜日

Mac OS X起動プロセス

少し旧聞になりますが、Appleのdarwin-driversのMailing ListにMac OS Xの起動に関するMailing Listが開設されたと紹介されました。

Appleの技術者Garth CummingsによるとEFI、OpenFirmware、BootRootなどの起動プロセスに関するMailing Listだそうです。EFIとOpenFirmwareはすでに知られていますが、BootRootというのはIntel Macで使用されている技術で、Mac OS X標準でサポートされていないファイルシステムをマウントしたり、起動したりできるそうです。例えばAppleRAIDがこの技術を使用しているそうです。BootRootの起動はSystem 9以前の方法と似ており、HFS+のパーティションにドライバを置いて、そこから起動させるとGarth Cummingsは解説しています。

このMailing Listの中でAppleのShantonu SenはBootRootとは表記せずにBoot≠Rootと書いて以下のような資料を読むように解説しています。
AppleRAID-2.5.6
AppleFileSystemDriver-8
IOKitUser-297.10
bless-46.1
kext_tools-65.76
system_cmds-336.20
xnu-792.18.15

USBアナライザ

USB装置のドライバなどを開発するときに、USBアナライザがあれば非常に便利であることは皆さんが賛成されると思います。しかし、どこのUSBアナライザが良いかとなると意見が分かれます。たとえば、多くのアナライザはホストPCが必要ですが、ホストPCのOSは多くがWindowsです。AppleのUSBのMailing ListではときどきAppleの技術者がアナライザの紹介をしています。

2007.05.04にはBarry Twycrossと言う技術者がCATC(現LeCroy)のアナライザが好みと書いています。CATCは初期の頃からアナライザを出していますが、彼もコメントしている通りCATCは高額です。彼はアナライザのホストPCのOSとしてMac OS Xで利用できるものは知らないそうで、CATCのアナライザを使うときにはVirtula PCまたはParallelsの上で解析ソフトを走らせているそうです。

また、比較的低価格なアナライザとしてBarry TwycrossはElisysを紹介しています。多くの開発者が利用しているそうで、これもVirtula PCまたはParallelsで利用できるようです。

Mac OS Xのドライバ

以前に.macのサイトに無理をしてWeblogをアップしていましたが、いろいろと障害が多いためこちらに書いてみることにしました。このWeblogでは「Mac OS X KEXT driver」とラベルを打ってMac OS Xのドライバ関連の話しをしたいと思います。よろしければお付き合いください。