プノンペンでコンピュータを使うための注意としてホコリと、虫とヤモリを書きましたが、最後の電源です。
プノンペンでは電源が不安定です。また頻繁に停電します。さらに、雷が落ちます。この事が原因で電源だけでなく、ハードディスクやメインボードが故障します。
カンボジアでコンピュータを使うには電源安定化装置や無停電電源、場合によっては発電機を準備してください。
電源安定化装置は電源のノイズを小さくしてくれます。多くは220Vから100Vなどの電圧変換器として売られています。また、雷による急激な電圧と電流の変化(雷サージ)に対応しているるものもあります。モニボン通りの北側にある電気屋に行って、ボルテージ・スタビライザと言えば買えると思います。
無停電電源はコンピュータ屋でUPSと言えば買うことができます。これは、停電したときに数分間だけ電気を供給できる装置で、その間にコンピュータを終了させます。プノンペン入手できるUPSは内部に車などでも使われている鉛電池が入っています。車と同じ鉛電池ですので、車と同様に2年から3年ほどで充電しても短い時間しか利用できなくなります。使えてるように見ても必ず2年から3年ほどで交換してください。
ディスクトップPCは電源安定化装置と無停電電源の二つを準備すれば十分です。ノートPCの場合にはノートPC自体に電池を持っていますので、電源安定化装置だけでも良いと思います。絶対にコンピュータを止めたくない場合には、発電機が必要です。UPSにたくさんつなげば長い時間コンピュータを使うことができますが、UPSの電池で部屋が占領されてしまうでしょう(笑)プノンペンでは軽油を使うディーゼル発電機をよくみます。多くが日本製で工事現場用発電機の中古品ですので、電源は不安定でノイズが乗っている場合があります。電源安定化装置と無停電電源の二つが必要です。
さて、2004年頃はそれほど停電しませんでした。しかし、さまざまな事情により2005年の末頃から頻繁に停電するようになりました。現在も首都プノンペンは二日か三日に一回ほどの頻度で1時間から3時間ほど停電しています。
さらに、プノンペンの地形のためか猛烈な雷雨が発生し、雷が落ちます。JICAから派遣されている気象の専門家によると猛烈な雷雨は、飛行機事故で有名になったダウンバーストだそうです。雷が家に落ちるとさまざまなところを通って地中に抜けます。このさまざまの中には電源線も含まれます。
カンボジアはフランス式の220Vですが、大きく上下に変動します。また、ノイズも多く含まれています。日本の電源は良質ですが、その良質な電源を前提に設計されている電気機器は十分な注意が必要です。
例えば、雷による急激な電圧と電流の変化(雷サージ)に対応するためにサイリスタという電子部品が使われていますが、国内向けにはコストダウンのために入れていないメーカがあります。また、コンピュータにはスイッチング電源という小さく急激な電力変化(ノイズ)に強い電源を使用しています。逆に、この電源は大きな電力変化には弱いとも言えます。
急激に変化した場合に、電源回路は対応しきれないためコンピュータ内の電源が不安定になったり、ノイズが出たりします。
電源が不安定だと、さまざまな障害が出ます。例えば、一般的なハードディスクは毎秒7200回転しています。この回転数が不安定になるとヘッドと呼ばれる読み書きする装置がディスクと衝突し火花が散ります。ハードディスク内部では、きれいな火花がパッと輪になって現れます。
また、メインボードでは回路を設計するときに予測した以外の電気が流れて誤動作します。最悪の場合には故障します。
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